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第41話「ゴースト夏祭りの怪」

【モルグ市魔神博物館】

モルグ市魔神博物館
日本に"魔神"と呼ばれる怪異が出現するようになり幾年。惑羽イチトと真道シガヤは某博物館の出向職員となる。『回収員』として魔神を殺し、死体を手に入れることがふたりの仕事。展示物の確保のため、そして平和な日常のため、ふたりのまどうは魔神を殺す!


【本編】

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番外編:『難しい問題』を解けば出られる部屋

【etc】

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#盛愚市民こばなし
『私は彼の絶望を甘く見ていたのかもしれない』

「生きてる人間にゃどうしようもねー」
それがN君の言い分だった。
彼は数年前、皇都から引っ越してきた子だった。
親は魔神侵攻で死んでしまったそうだ。

大人たちが雑にくくった『魔神』という存在は、正しくは『異界性侵略的怪異』というものだそうだ。
怪異相手に何ができるかよ、とN君は諦めたように笑っている。

それでも、まだできることはあると思う。
私たちは今、魔神に追われて納屋に隠れていた。

ここにはおじいちゃんが用意してくれた古い銃や爆薬が残っている。
なんでも『魔神』相手なら武器を使って良いっていう、特別な法律があるそうだ。
魔神を倒したっていう話もあちこちで聞く。
当然、その何倍も、犠牲になったという話はあるけれど……少なくともいない神様に祈るだけしかできないというわけではない。

私はかすかな勇気を奮い立たせて、N君の背中をさする。
諦めるにはまだ早いよ。

「ああ、いいもんあるなお前んとこ」

N君は皇都で何を見たのかな。
私は彼の**を甘く見ていたのかもしれない。

N君は私が指し示した銃を手に取ると。
手慣れた様子で構えて……それから自分の頭を撃った。

『神』なんて冠したところで、この国の人間ならきっと「どうにかできる」って思っちゃうじゃん。だって八百万の神の下にいるんだから。
でも私たちを脅かしているのは『怪異』なんだって、正しく理解しておくべきだった。

銃は効かない、爆薬だって意味がない、ところで『銃刀法限定解除特法』っていう特別な法律の下ではこれで普通の人を殺したら罪が重くなるんだって!

私はN君から虐められてたから、どうやら彼を殺す理由があるらしい。
怪異のせいですなんて、こんな世の中になっても信じてもらえないなんて。
あーあ私も死んでおけばよかったな。

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