最新話
第41話「ゴースト夏祭りの怪」

【モルグ市魔神博物館】

モルグ市魔神博物館
日本に"魔神"と呼ばれる怪異が出現するようになり幾年。惑羽イチトと真道シガヤは某博物館の出向職員となる。『回収員』として魔神を殺し、死体を手に入れることがふたりの仕事。展示物の確保のため、そして平和な日常のため、ふたりのまどうは魔神を殺す!


【本編】

小説家になろう / カクヨム / Nolaノベル / NOVELDAYS
番外編:『難しい問題』を解けば出られる部屋

【etc】

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2025年12月 この範囲を時系列順で読む この範囲をファイルに出力する

#盛愚市民こばなし
『御加護』

「教会に逃げ込んだ人がそのまま死ぬ展開が好き」と彼は言っていた。
神の不在を示すから好きなんだ、あの映画とか、あの漫画とか、と羅列する。

私の親は新興宗教の信者だった。

私はその宗教は嫌いだったけれど、私が『魔神侵攻』の時に崩れた家から助け出されたのは、その宗教のおかげだった。
神様の像の回収のついでに私は助けられたから、私はその宗教は嫌いだったけれど、神の不在なんて考えられなくて。

それが彼に言えなくて、今も曖昧に笑っている。

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#盛愚市民こばなし
『無駄なこと』

「何をしてるんですか」
「写真の見比べよ」
「こちらは生前で」
「ええ」
「こちらはご遺体ですか」
「そうかもね」

「違うんですか?」
「遺体なのは確かよ」
「どういうことですか」
「これが、この子の遺体か、分からなくて」
「ああ、だから見比べを」
「そうなのよ」

「……ああ、遺体の写真はいっぱいあるんですね。気が狂ってしまうからやめた方がいいですよ。外見で判断するなんて無意味なことです。ましてや写真でなんて」

「でもやることないから、暇なのよ」
「じきに薬が効きますよ」
「寝飽きたわ」
「そうかもしれません」
「あの子と一緒に、今の時期、お花見に行く予定だったのよ」
「それは……」
「花ごとぜんぶ壊してくれちゃって、あのバケモノ」

「どこに行くんですか」
「殺しに行かなきゃ」
「そんな体でですか」
「起こして、起こして」
「ナースコールします」
「起こして、立たせて、ねぇどうして私、両足がないの、ねぇ!」

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#盛愚市民こばなし
「あれから出なくなったな」

綺麗なお姉さんの幽霊が現れて「私を助けて」と懇願してきた。
ある平日の夕方の出来事だ。

これはまだ体が残ってるパターンだと思って幽霊について行く。
慈善活動だ。
それに、自分が死んだ時に助けを求めて無視されたらまったく悲しいことじゃないか。

立ち入った先は鬱蒼とした森の中。
幽霊は華奢な指先を大木の虚に向けた。
大木にはお札がベタベタと貼られていて『作業中・立ち入り禁止・盛愚市魔神博物館』と書かれている。

あー、異界落ちならできること何もないです残念です。
あとは博物館さんに助けてもらってください。

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#盛愚市民こばなし
『落とし物』

その子供は血の染みが残る警官帽を大事に持っていた。
魔神に襲われたところを助けてくれた市警警官の持ち物だったそうだ。

救出に当たった若い警官は子供の代わりに魔神に襲われて、上半身が異界に落ちた。
残った下半身だけが墓に収められている。

ある日その子が警察帽をかぶって散歩に出ていたら、緑のジャケットを羽織った大人にそれを盗られてしまった。
返してと泣き喚く子供に、大人は「貴方を求めてドアーが開かれるので」と告げたが、子供にその意味がわかるワケがない。

これは『ワタリ』という存在が関係者の間で囁かれるよりも前の出来事である。
結局、子供はそのあと行方不明となり、行方不明者届が受理されている。

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