最新話
第41話「ゴースト夏祭りの怪」

【モルグ市魔神博物館】

モルグ市魔神博物館
日本に"魔神"と呼ばれる怪異が出現するようになり幾年。惑羽イチトと真道シガヤは某博物館の出向職員となる。『回収員』として魔神を殺し、死体を手に入れることがふたりの仕事。展示物の確保のため、そして平和な日常のため、ふたりのまどうは魔神を殺す!


【本編】

小説家になろう / カクヨム / Nolaノベル / NOVELDAYS
番外編:『難しい問題』を解けば出られる部屋

【etc】

・このブログはらくがき・設定置き場です
作品紹介はクロスフォリオにて!漫画もある
更新連絡全般はしずかなインターネットにて!

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■線引きの話
#イチト
「一途」=1 Root なのでADV主人公はできない。
小説の主人公。

#シガヤ
狂ってもいいが思考放棄は惑羽イチトが許さない。
考え続けろと頼られている。
シガヤはそれを断れない。
考えなくていいよとはイチトは絶対許さない。

#ハバキ
ハバキは「市井の人」が核なので、そこを超えようとすると周りのいろんな人がストップをかける。
「唯一に選ばれし」とかそういうのはない市民枠。
神器『区々楓』は汎用だし、『面長痩狗の儀式面』も使用条件が「成人男性」なので唯一性はない。

#スグリ
スグリは「性・愛」がNG項目。
じゃあなんでセ部屋に入れた!?
それは…ヒロインだから……
『村主』は村人への平等な愛情を持ち子供のまま死ぬ役目なので、性愛は前村主たちが未知のものとして怖がる。
恋は平気。

#ヤマヅ
ヤマヅは「他人を蹂躙すること」が越えてはいけないライン。
市民を見守る役目なので許されない。
村主と似ているようで異なる。
村主は「神様」故にある程度の横暴は許されるが、ヤマヅはあくまで「人」だから許されない。
設定メモ edit
■混乱について

ゲーム:MOTHER(初代)理論
・ハバキは頭がわるいからさいみんじゅつが効く
・シガさんは頭がいいからブレインショックが効く
・イチトは主人公だからどちらも確率で効く
・スグリは神様だから効かない
・副館長は耐性効果あるおまもり装備しまくってるから弾く

■耐性について

催眠(精神干渉)耐性、ヤマヅ副館長が絶対高い!
→つまり魔禍耐性!

#シガヤ 耐性D 回復A
#イチト 耐性A 回復F
#ハバキ 耐性C 回復C ※一般人標準値
#スグリ 耐性A 回復S
#ヤマヅ 耐性S 回復C

シガヤはすぐ狂ってすぐ直る排毒が早いタイプ。
イチトは狂い難くて直りはゆっくり、自分が毒になっていくタイプ。
スグリは神さまだから強いしさっさと浄化できる。
設定メモ edit
初出20210912
#ハバキ #スグリ #シガヤ

「ハバくんって"沢を下る人"だよね」
昼下がりの待機室、コンビニ弁当のからを片付けながらスグリが零す。

「あ?悪口か?」
「え、知ってたの!すごい」
「いや知らねぇけどそのニヤニヤ顔は100パー悪口だって。んだよ川下り好きで悪いか!?ペットボトルでイカダ作って降りるの楽しかったけど!?」

え〜それ楽しそう、と興味が逸れるスグリ。
話を聞いていたシガヤが「山で迷った人の話?」と本題の道を整える。

「そうそれ!」
スグリは笑顔を咲かせ、ハバキは表情を曇らせた。
「お山の話かよ」
「そだよ〜!山で迷った時に沢に降りるのは愚か者だよ!イカダ作れるほどのペットボトルもないよね?」
「でも川は町まで続いてんだろ」
は〜やれやれと首を振るスグリからシガヤが解説役にまわった。

「山にある川だヨ?大体途中で滝になる」
「滝ぃ?」
「あ、今観光名所的なの想像してるっしょ。こういうの」
シガヤがスマートフォンで山間の岩場を見せた。
「でもこれ注意すれば降りられそうじゃね?」

同時に。
同時に、スグリとシガヤが首を振った。
シガヤは神妙に目を伏せ「残念ながら…」と呟きスグリは両手を静かに併せる。

「腹たつ!死ぬのかオレ!?」
「死ぬわけだよ」
「じゃあ川登れってか!?」
スグリがパチンと指を鳴らした。

「近い!」
「あと川って言うけど山にあるの大体沢だからネ」
「山で迷ったら尾根を目指す!これ常識だよ!」
「いや意外だわ〜スグリちゃんがその手のサバイバル知識持ってるなんて」
「だって山の上の方が"私の目"が届きやすいもん」
「ん?」
「ほら、お山の下は裾野が広いよね?探す範囲広くて困るんだよ?だから沢を下る人は馬鹿なの」
「…シガヤ、正解は?」
「携帯の電波が届くから助けを呼べる。それに捜索隊に見つけてもらいやすい。山の裾野より目的地が収束してるしネ」
「ほら!"助けられ易い"!」
のどかな昼休みを過ごす村主<スグリ>はケラケラ笑う。
「上を目指せば村主が助けてあげるから!」

ふふんと少女は上機嫌。
男ふたりは顔を見合わせ「コイツの山もう無いのになんでこんな偉そうなんだよ」「シッ、神の威光を取り戻そうといろいろしてんじゃない」と囁き合った。
村主が両手を広げて村人勧誘演説をはじめようとしたのでハバキは慌てて「困ったら上目指せばいいんだな!」と強引に話を締める。締めようとした。

「あ!?杓子定規に上を目指すな!地震が起きた時に建物に居たら絶対屋上に向かわないでネ!?」
「あ〜別の説教はじまった!」
「地震と火災はセットで起きる、火災で屋上に逃げたらまず助からんよ」
「オレはもうこの話はうんざりなんだよ!」
「雑に絞めようとしたハバキくんが悪いんじゃんね」
「くそっ最終兵器!イチト来てくれー!」

ハバキの喚きにスグリとシガヤが立ち上がる。
「午後も仕事がんばろ!」
「立ち上がったはいいけどオレあの子と仕事じゃん終わった」
同時に扉が開かれ「建物崩落の話をしていたか?」と絶対に父親の死の話に繋げる出だしだったので3人は戦慄したのであった…。

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番外編短編 edit
#盛愚市民こばなし #イチト #惑羽家
『弟一號』

その呼び方、囚人みたいだからやめなよ。
姉の十真はそう言って兄の九重を嗜めたが、兄妹の権力差の違いか、兄が言うことを聞くことはなかった。

「来い、弟一號!」
兄はふたりに増えた弟の区別をつけるため、一途をそう呼ぶ。
いちごう、と、いちと、に大きな違いはないように思えたので、幼い一途は文句をつけなかった。

「おれがみうだったら、さんごうだった?」
兄に問いかけると、バカ笑いされた。
「お前は俺の弟1人目だから、どんな名前でもいちごうだよ!」
「そうなんだ」
「そうだぞ。例えるなら、お前は俺がいる限り、次男だろ? 長男には、なれないだろ?」
「うん」
「それと一緒!」
「そうなんだ」
「……お前ちゃんと理解してる?」
「そこそこ」
「ほんとか〜?」

イチトはのんびりやだからな〜と兄が言う。
姉も「のんびりやっつーか、何考えてるかわからないっつーか……」と呆れている。

階下から妹が泣く声が聞こえた。それに負けじと弟が泣く声も続く。
「下、荒れてるねぇ。手伝い行く?」
「いーやパパ上とママ上に任せようぜ」
「まぁ、ここで大人しくしてる方がいいかもね」

姉がローテーブルで書き進める課題の紙、その名前欄に兄はシャーペンでらくがきをする。
「あ、勝手に書くな! あと私、この呼び方だいっきらいなんだからやめて!」
妹一號、の字は『號』が歪んで酷いものだ。
姉は文句を言いながら消しゴムで消していく。
「筆圧強っ……全然書けてないし。無理して使うなバカなんだから」
「バカじゃねーし! 普通の『号』だとしょぼいだろ。爺ちゃんに教えてもらった漢字だぞ? 由緒正しき表記だ」
「ムダに難しい字にするの、暴走族みたい」
「あ!? 前は囚人みたいって言ってたくせに! 一体どっちなんだよ」
「はぁ? どっちにしろ悪役みたいでイヤなんですけど」

姉は真面目な性格で、そういうものを好まない。
たまにテレビでやっている警察の特集では決まって苦労している警察官を応援している。

「イチトぉ、おねえちゃんひでぇな。お前のこと、悪役だって!」
「悪いことしてない……」
「なー! してないよなー!」
「もう、てきとう吹き込むのやめて!」

イチトにとって、呼び方なんてどうでもよかった。
どれだけ家族が増えても、互いに扱いが粗雑になることも、混合されることもなかったから。
惑羽一途として、家族の一員だったから。

「……ミウ、泣きやまねぇなぁ」
階下の声はイチトの意識から消えていたが、兄は気にしていたようだ。
「よし、母さん助けに行きますか! 行くぞ一號!」
階下の様子を兄は立ち上がるとイチトの手を引っ張る。
「なんだかヒーローみたい」
背の高い兄を見上げながらイチトはこぼす。
その言葉に兄はにんまりと満足そうに笑った。

「聞いたかトーマ! 俺は正義側だ!! 悪はお前だけだ!」
「イチト! ココノエを調子乗らせない!」
「わかった」
「イチト! トーマの言うことは聞くな!」
「わかった」
「お前は素直でいい子だ! 持つべきものは弟だな」
「二度と調べ物手伝ってやらないから」
「ああ〜ごめんなさいトーマさまぁ〜!」

きょうだい3人は階下へ向かう。
弟を取り合うように、それぞれがイチトの手を取りながら。

イチトはふたりの手の温度を好ましく思っていたが、あいにく仏頂面のこどもだったので、兄と姉は「ほらイチトが虚無顔してる」「どっちの命令が有効か脳内処理してんじゃねぇの」と言い合っていた。

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